試合は1-1の引き分けだったが、川崎の2年連続4度目のリーグ優勝は試合終了後、ちょっとした間をおいてから決まった。同じ時間のキックオフで行われていた試合で、横浜FMがG大阪に負けたことで。
日向は汗ばむくらい暖かかった。等々力に集まった11603人の観衆は日産で行われているもう一つの試合を気にしながら試合を見ていたはずだ。
33分にジェジェウのゴールで先制した川崎だったが、粘った浦和は89分、酒井宏樹が押し込んで同点にしていた。
鬼木達監督は金色に変身したマスコットのふろん太と金色のジャケットを着て笑顔で記念写真に収まっていたが、選手たちをねぎらった。
「ホームで大勢のサポーターの下で優勝できてよかったです。勝ちたかったですけれど、1年間の積み重ねなので、選手を誇りに思う。今日のゲームもなかなか難しい感じになりましたけれど。首位を走り続ける、優勝しよう、と中盤の時期も言い続けた。気持ちのところはうまくやってこられたと思います。勝負強くなってきたかなと思います。でも、気持ちだけでは勝負事は勝てない。経験や全体の意思統一といいますか、よい時は行くし、そうじゃないときは全員が把握して我慢する。その使い分けが徐々にできているかな、と」
まだ、4節を残しているが、ここまで34試合を戦って、26勝7分1敗、勝点85は驚異的な数字だ。
「まだ、試合は続くので、とにかく次のゲームと天皇杯をとろう、と話しています」