■後半はシナリオ通りの戦い方
後半に入って、キックオフ直後に早いタイミングで前線にボールを送り込んで攻勢をかけ、相馬勇紀がCKを奪い、相馬が蹴ったCKを柿谷が頭でコースを変えて、最後はファーサイドに詰めていた前田直輝が頭で決めて名古屋が先制。
準備してきた形でセットプレーから先制ゴールを奪って、そして守備を徹底する。まず、58分の交代でMFを増やし、さらに最後は5バックで守り切る。相手のC大阪のシステム変更に対して、常に先手を打って守備を強化。さらに、73分に「個の力」で突破できるヤクブ・シュヴィルツォクを投入すると、そのシュヴィルツォクが相手のDFを弾き飛ばしてゴール前まで持ち込んで強シュート。そのこぼれ球を、しっかりとスペースに入っていた稲垣が決めて勝負を決めた。
後半は、まさに名古屋の思い描いた通りのシナリオで勝利をつかみ取ったのだから、決勝戦は名古屋の完勝とは言えるが、もし、前半にC大阪がきちんと攻め切って、先に点を取っていたら勝敗の行方がどちらに転んだかはまったく分からない。