2021シーズンのJ1リーグは、佳境へと突入していく。それぞれのチームが求めるゴールへと向かって、さらなる加速を狙うこととなる。
ACLの出場権をめぐる3位争いなど上位ももつれているが、J1残留争いも相当に熾烈だ。昨季はコロナ禍での特別なレギュレーションで降格がなかった分、今季は4チームがJ2へと自動降格する。例年以上に過酷さの色合いが濃いのだ。
天国と地獄を分ける生き残りのポイントはどこになるのか? どのチームが危ないのか? これまでのJリーグでの戦いぶりから、サバイバルレースの行方を占う。
J1残留を争うチームにとって重要なポイントして、「残留・降格ライン=勝ち点34」に続いて「直接対決」を挙げた。必死に勝ち点をつかみ取っていかなければならない状況で、残り試合の対戦相手は、未来を左右する大きなファクターとなる。
ここではひとまず、現在降格圏にいる4チームと、今週末の結果次第で再び降格圏に入る可能性がある16位の徳島ヴォルティスを、残留争いのグループとしてとらえる。この5チームの中で、対戦カードという点で、不利な立場にあるチームがいる。現在19位のベガルタ仙台である。
残留争いをする同士の直接対決は、結果次第で大きなプラスにもマイナスにもなり得ることは指摘した。だが、残留争いの中でも追う立場にある仙台にとって、対戦相手を踏み台にして上昇し得る直接対決は、プラスにとらえる他ない。
その大事な「シックス・ポインター」が、現降格圏内プラス徳島の5チームの中で唯一、2試合しかないのだ。仙台以外の4チームは、残り7試合で3度の直接対決を戦う。