サッカー日本代表は10月12日、埼玉スタジアムでオーストラリア代表とワールドカップ最終予選を戦い、2-1で勝利した。
すでに監督交代の可能性もささやかれる窮地にいただけに、大きな1勝だった。このゲームの意味、そして今後の展望を、取材歴50年を超える大住良之、後藤健生という2人のベテランサッカージャーナリストが深夜に、深く熱く、語り合った。
すでに監督交代の可能性もささやかれる窮地にいただけに、大きな1勝だった。このゲームの意味、そして今後の展望を、取材歴50年を超える大住良之、後藤健生という2人のベテランサッカージャーナリストが深夜に、深く熱く、語り合った。
――試合前の涙がこぼれそうな森保一監督の姿がいろいろな意味で印象的でしたが、とにかく勝ちました。結果として、大きな1勝と言っていいでしょうか。
後藤「それはそうだよねえ」
大住「でも、状況はほとんど変わっていないよ。来月、オーストラリアとサウジの潰し合いがあるけど、結果がどうなるかは分からない。サウジアラビアが勝って抜け出して、ベトナムに勝った日本がオーストラリアに勝ち点で追いついていれば、『何か起きるかなあ』と思うかもしれないけど。オーストラリアが勝って、サウジと一緒に勝ち点12になって、まだ日本が勝ち点3差で追う状態が続くとなると、まだつらい」
後藤「『大きい1勝』というのは、今回オーストラリアに負けたらもっと非常にひどい状況になっていたけど、そうはならなかった、という意味。負けていたら狙うは3位通過を狙うしかなくなる。だけど、今回の勝利で射程圏内にはとどまれたんだから、まだまだこれから勝負を楽しめるな、というところですよ」
――後藤さんは各月シリーズごとの目標を想定していましたが、11月シリーズはどうなりますか。
後藤「9月はコンディションがとんでもなく悪いけど、最低勝ち点4は必要、と思っていたけど3ポイントしか取れなかった。10月はどっちが勝ってもおかしくないチーム同士の争いで、アウェイは暑いし、ホームでもオーストラリア相手ならどうなるか分からない。だから1勝1敗で勝ち点3を取れれば悪くはない。あるいは、2引き分けで勝ち点2でも、相手に勝ち点3をやらなければいいなと思っていたからね」