■半年前と比較してもチームは進化
実際、3月21日行われた第6節のリーグ戦では、浦和は川崎に0-5で大敗している。今シーズンから指揮を執るリカルド・ロドリゲス監督のスタイルは、3月のこの時点ではまだ十分に発揮されず、ほとんど見せ場がないまま王者を相手に完敗を喫した。それでも、当時からリカルド監督をはじめ、選手たちも「少しずつだけれど、自分たちがやりたいサッカーができるようになってきている。これを続けていくだけです」と、口をそろえていた。
次第にリカルド監督の戦術が体現できるようになってきた中、江坂任や酒井宏樹をはじめ、今夏に移籍してきた新戦力が早くも融合し、チームに新しい風を吹かせている。前回の第1戦よりも今回は川崎に押し込まれる時間は長かったが、結果として同点に追いつくことができた。スタッツを見ても、3月の対戦時には圧倒的に上回られたシュート数も、今回の準々決勝では第1戦・第2戦ともにシュート数は浦和のほうが多かった。この2戦をとおして、川崎とも互角に戦えることを証明できたのではないだろうか。
そして、準決勝に進出した浦和には、“ある場面”を彷彿させる姿が見られた。
■試合結果
川崎フロンターレ 3―3 浦和レッズ
■得点
8分 江坂任(浦和レッズ)
40分 レアンドロ・ダミアン(川崎フロンターレ)
77分 山村和也(川崎フロンターレ)
83分 ジョアン・シミッチ(川崎フロンターレ)
87分 キャスパー・ユンカー(浦和レッズ)
94分 槙野智章(浦和レッズ)