■納得のいかない理由とは…

 決勝戦のスペイン戦では、リシャルリソンは先制のチャンスとなるPKを外してしまう。それでも、その後マテウス・クーニャが先制ゴールを奪う。後半にはリシャルリソンに決定的なチャンスが訪れるが、惜しくもクロスバーを叩き、この試合はノーゴール。延長後半に交代を命じられピッチを後にすることになるが、映し出された表情は納得がいっていないようだった。得点王に輝いたものの、自身は決勝トーナメントでノーゴール。決勝ではPKを含む2度の決定機を逃してしまった。

 チームがリードしている中での交代となったが、リシャルリソンには笑顔なし。そこにエースとしての自覚が示されていたと言える。それまでの道のりでどれだけ活躍しても、最後の最後で自身が決めることができなかったという想い。結果を出さなければ、意味がないと言っているような表情だった。1試合1試合に懸ける想いというものを示していた。それでも、ブラジルの連覇に貢献。この経験を糧に今後も飛躍することになるだろう。

 東京五輪得点王のリシャルリソンに今後も注目だ。

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