■柏サポーターを見守る見事な夕焼け
夕焼けといえば柏である。通称「日立台」、現在の正式呼称「三協フロンテア柏スタジアム」は、メインスタンドが何と北東側にある。すなわち、南西を向いて建っているのである。ここでの午後の試合は、天気がいい日はメインスタンドにいると真っ正面から太陽を浴びる形になる。まぶしいし、パソコンを開いていても液晶がよく見えないことさえある。
しかしその代わり、日没近くなると、ときおりはっとするような夕焼けに出合う。夏には日が真西ではなくやや北に偏って沈むから、「柏熱(はくねつ)地帯」と呼ばれる柏サポーターが陣取るゴール裏の2階建てのスタンドの背後が真っ赤に染まるのである。柏のサポーターたちは自ら「柏バカ一代」と称しているが、「柏らしさ」という言葉もよく使う。私にとっては、この見事な夕焼けも、「柏らしさ」のひとつである。