■東京オリンピックとのすれ違い

 だが、いつまで待ってもFIFAから連絡がこない。待ちかねて問い合わせると、「日本のメディアには割り当てはない」という思いがけない答えが返ってきた。FIFAはいつものようにサッカーだけの取材パスを押さえたが、大会開催国には回さないというのだ。大会開催国には、IOCから特別な数の取材パスが出ているはずだ。だからFIFAが押さえた「特別枠」は他の国のジャーナリストに割り当てるというのである。理にかなった話ではある。しかし日本の取材枠がどれだけ増えたのか知らないが、「フリーランスには回ってこない」という状況は、いつもとまったく変わっていないのだ。

 私はあわてて入場券の第何次かの販売に申し込んだが、当たるわけがなかった。というわけで、7月17日、神戸での「U-24日本代表対U-24スペイン代表」の取材が終わったら、私の「オリンピック取材」は「テレビ観戦」ということになる。

第3回につづく
PHOTO GALLERY 【画像】96年アトランタから16年リオまでの五輪6大会
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