■日本サッカーにとって東京オリンピックが持つ意味

 東京でのオリンピック開催については「その前にやることがあるはずだ」と思っていた私だが、日本の男女代表が出場する以上、無関心を装っているわけにはいかない。なでしこジャパンは新しい「日本女子サッカーの道」を指し示してくれるだろう。そして吉田麻也を筆頭に「最強のオーバーエージ」を加えたU-24日本代表の活躍は、そのまま来年のワールドカップ・カタール大会に直結するのではないか。

 オリンピックのサッカーは、日本にとって大きな意味をもっている。過去6大会のワールドカップ出場選手を見ると、2002年大会以降の5大会ではコンスタントに6割から7割がオリンピック出場経験選手で占められている(初出場の1998年大会は、オリンピック出場がその2年前のアトランタ大会だけだったので、「オリンピック経験者」は中田英寿をはじめとした4人だけだった)。世界との真剣勝負ができるオリンピックは、日本代表の強化にとって欠かすことのできないステップになっているのである。

 そうした思いは、どの競技のファンにとっても同じだろう。そして、特定の競技にこだわらず、世界のアスリートの最高クラスのパフォーマンスや日本選手の奮闘・活躍を楽しみにしている人も多いに違いない。

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