後藤健生の「蹴球放浪記」連載第62回「世界の中心で……何も叫ばなかったな」の巻(1)明石の「大日本標準時子午線通過地識標」の画像
明石市にある子午線の標識 提供:後藤健生
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日本の東西南北で3つの日本代表が連日、白熱のゲームを繰り広げ、サッカーファンは大忙しの毎日ですが、読者の皆さまはいかがお過ごしですか? めでたく69歳の誕生日を迎えたベテランのジャーナリストは、飛行機の国内便や夜行バスであちこちのスタジアムを駆け巡り、代表戦やJリーグの合間には関西リーグの観戦と、ますますお元気そうでなによりです――。

■阪南大クラブが劇的勝利!

 6月の前半は日本代表やU-24日本代表、そして女子日本代表の試合が全国各地で行われています。毎日移動して試合を見てからその町に泊まり、翌日もまた移動して試合を見て、その夜は夜行バスで移動……。そんな生活はまるでワールドカップのようです。

 残念なのは、試合会場のほとんどが緊急事態宣言発出中の道府県なので試合は無観客で行われ、また夜の飲食もできないことです。

 僕の誕生日である6月5日(久保建英と1日違い……正確に言うと48年と364日違い!)には札幌・新千歳空港から飛行機に乗って福岡空港に到着して、そのまま歩いてベスト電器スタジアムに直行。Uー24代表のガーナ戦を見てから地下鉄で博多駅に出て、そこから夜行バスに乗って神戸まで移動しました。

 6月6日は神戸でJリーグYBCルヴァンカップ:プレーオフステージのヴィッセル神戸浦和レッズの試合があったからです。しかし、考えてみれば6日は日曜日なので「昼にも何か試合をやっているだろう」と思って調べてみたら、神戸の西隣の明石市で関西リーグの試合がありました。「FC EASY02明石」対「阪南大クラブ」という試合です。

 阪南大クが攻めるものの明石の守備も堅く、スコアレスのままアディショナルタイムに入ったのですが、90+3分に阪南大クが右サイドを崩してクロスを入れ、ファーサイドから飛び込んできた池田修志が決勝ゴールを決めるという劇的な試合でした。

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