■田中碧を待つ過酷なスケジュール
6月のU-24代表の活動(5日に対U-24ガーナ代表戦。12日に対ジャマイカ戦)でも田中は中心選手として活躍するはずだ。3月のアルゼンチン戦では実現しなかった田中と三笘のコンビネーションも代表の試合でぜひ見てみたい。また、オーバーエイジとして招集された遠藤航とのコンビネーションが確立されれば、秋に開幕する予定のアジア最終予選でも2人のコンビが活用できるようになるだろう。
しかし、U-24代表の活動が終わってチームに戻ってくると、すぐにACLのグループステージが待っており、田中はウズベキスタンに遠征して中央アジアの慣れない環境の中で6試合を戦うこととなる。さらに、ACLの戦いが終わるとすぐにオリンピックに向けたUー24代表の準備合宿に入り、東京オリンピックでは酷暑の中で最大6連戦を戦って、再び川崎に戻ってJ1の戦いに臨まなければならないのだ。
明らかに試合過多である。
もし、疲労を溜め込んだ田中碧が故障するようなことがあったら、川崎の「J1とACLの同時制覇」は難しくなってしまうかもしれないし、また、オリンピックでのメダル獲得にも黄色信号が点滅することになる。
ここはぜひ、川崎のスタッフと代表のスタッフで話し合って、どこかのタイミングで田中碧に休養を与える時間を設定すべきだろう。