メガリッチのCL決戦!(2)信じられない投資額で逆転したマンチェスター・シティの画像
グアルディオラの下、シティはCL初制覇を狙う 写真:原悦生
■【画像】過去10年間のマンチェスター・シティの驚くべき投資額■

 現地時間5月29日、ヨーロッパのナンバーワンクラブが決まる。UEFAチャンピオンズリーグ決勝が開催されるのだ。

 今回は、イングランド勢の対決となった。9年ぶり2度目の戴冠を狙うチェルシーと、初優勝を目指すマンチェスター・シティが頂点を争う。

 世界最強チームを決める一戦と言っていい、このCL決勝。そこには、もうひとつ別の側面も見て取れる。カネで成り立つ勢力図だ。

※前回の記事は、こちらから

■変化を後押ししたグアルディオラ

 2011-12シーズンには、ロマン・アブラモビッチによる買収から8年が経ったチェルシーが初めてCLを制し、中東のオイルマネーを得たシティも3年でのプレミアリーグ優勝を達成した。

 だが、そのシーズンを境に、両者の立場は逆転した。続く2シーズン、国内リーグの成績で上回ったのはシティだった。

 ただし、シティにとって歯がゆかったのがCLでの成績だっただろう。初挑戦から2シーズンはグループステージ、続く2シーズンはベスト16の壁を越えられなかった。

 国内での成績に納得いかなかったのがチェルシーで、2013年夏からは2シーズン連続で、補強に1億ポンド超を費やしている。その結果か、2014-15シーズンにはプレミアリーグのタイトル奪還に成功している。

 競うように、シティも2015年夏にケビン・デブライネをクラブ新記録となる7500万ポンド(最近のレートで約115億円。以下、同)で獲得。翌年にはDFとして世界歴代2位の移籍金となる4750万ポンド(約73億円)でジョン・ストーンズを招き、さらに2018年1月にはアイメリク・ラポルテに5700万ポンド(約88億円)を投じてクラブ記録を更新した。

 潮目を変えた要素として、監督の存在を忘れてはいけない。2016年夏に就任したジョゼップ・グアルディオラのためのチームに、ラポルテ獲得までにDFとGKという守備陣の補強に2億1550万ポンド(約325億円)が投じられている。就任初年度こそ国内3位に終わったが、その後は4シーズンで3度の優勝を果たした。さらに、ついには今季、CL4強の壁を越えて初めて決勝へ進出した。確実に、階段を上っているのだ。

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