■左サイドバックで出場の2人はそつなく…
左サイドバックのスタメンは佐々木翔だった。
森保一監督のもとで10試合目の出場となる31歳は、前半開始早々に相手ペナルティエリア内まで侵入してラストパスを通した。その後は右サイドからの崩しが増えていったこともあり、分かりやすく決定機に関わることはなかった。
守備面では59分に、自陣でのパスがブレて攻め込まれるきっかけを作ってしまった。とはいえ、この場面を除けば大きな減点材料はない。攻守ともにそつなくこなした印象で、序列を上げることはなかったが、下げることもなかった。
佐々木に代わって66分から出場した小川諒也は、左利きの左サイドバックとして可能性を感じさせる選手だ。しかし、韓国戦はプレータイムが十分でない。国際Aマッチデビュー戦だったが、緊迫度の高い状況での投入でもなかった。国際舞台で何ができるかを診断するのは、次回以降へ持ち越されている。
山根が台頭した右サイドバックとは対照的に、長友佑都に次ぐ人材は不透明だ。森保監督の就任から佐々木、山中亮輔、杉岡大暉、安西幸輝、中山雄太らが起用されてきたが、長友不在時の最適解は見つかっていない。横一線である。現時点で格上と対戦するならば、酒井か室屋を左サイドへ回すのがベターと言えそうだ。
酒井、室屋、山根のサイドバック陣と、伊東純也、堂安律、久保建英らの2列目が縦に並ぶ右サイドは、どんな組み合わせでも日本の強みとなりうる。
今は長友に次ぐ選手の発掘を急ぎたい。セントラル方式で集中開催される6月のカタールW杯アジア2次予選を目処に、左サイドの2番手に目星をつけたいところだ。