■チームでの南野の明確な役割
相手のボールがラスト3分の1のところまで進むと、南野は4-3のディフェンスに加わり、最終的にはサウサンプトンはバイタルエリアを4-4で守る状態になった。
サウサンプトンはチェルシーのボールを奪えず、結局、毎回4-4で守ることになるのだが、南野は毎回守備での約束事を順に消化していった。規則に忠実に動き、与えられた役割をしっかりこなす選手、そういう印象だった。
守備から攻撃に切り替わると、南野はまず自陣内で左サイドに張りついた。これは後方でボールを繋ぐための道を作る役割だ。
そして、ボールが落ち着いてチームが攻撃態勢に入ると、南野はサイドではなく中央にポジションを取った。トップ下の位置でデコイの動きを見せたり、ボールをスルーしたりした。ボールを持って前を向くプレーはないものの、2トップにゴールを奪わせる動きを繰り返した。
南野がゲームでどのような位置を取り、どういう動きをするプレイヤーなのかは、このようにはっきりしていた。