■彼の指導を仰いで

 だが、グアルディオラの戦術理解度が選手のマネジメントにつながっているのは確かだろう。過去、ロドリ・エルナンデス、シャビ・アロンソといった選手がグアルディオラの指導を受けるため彼の率いるチームに移籍を決断した。

 グアルディオラの指導を受けてみたい。そういったモチベーションを抱く選手に教えるのなら、事はスムーズに運ぶ。事実、シャビ、イニエスタ、セルヒオ・ブスケッツ、ロドリ、X・アロンソと戦術眼に長けた選手たちがグアルディオラを批判したことは一度もない。

 他方、個性の強い選手の扱いは不得手である。

 ズラタン・イブラヒモビッチ、ヤヤ・トゥーレ、サミュエル・エトー、フランク・リベリ、セスク・ファブレガスらがグアルディオラと衝突した。イブラヒモビッチにおいては、「グアルディオラは僕がいると常に姿を隠していた。監督としては最高だ。だが人としては...」と指揮官をこき下ろすコメントを残すに至っている。

 「グアルディオラとの間では、いろいろなことが起きた。そのすべてを話す気にはなれない」と語るのはセスクである。Y・トゥーレに関しては、自身の起用法をめぐり差別的な扱いを感じたと言っているほどだ。

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