薄れゆく「バルセロナ成分」対エイバル戦の「ストレス過多」ドローの画像
バルセロナのデンベレとボールを奪い合うエイバルの乾貴士 写真:Pressinphoto/アフロ

 日本人にとっては、エイバルの乾貴士がバルセロナ相手に3試合連続のスタメン、5試合ぶりのフル出場をはたし、さらには10分に神業的なトラップも披露した試合となった。最終ラインからのロングフィードを、左サイドを疾走しながら乾は右足アウトサイドで絶妙な位置にボールを置いて、相手を置き去りにした。さらにはエイバルの武藤嘉紀もケガから復帰し、73分から途中出場。17位のエイバルとしては、満足のドローとなったかもしれない。

 しかし、バルセロナにとっては、到底納得できるゲームではなかった。 

 リオネル・メッシが欠場したバルセロナは、攻撃時は3ー2-5、守備時は5-4-1となるフォーメーションで試合に臨んだ。

 ウイングバックの選手がどれだけ攻撃に参加出来るのか、ということがこのフォーメーションの肝の部分だが、この試合に関してはそこは上手く機能していた。ジョルディ・アルバが不在だったものの、ジュニオール・フィルポとセルジーニョ・デストが縦によく動いていた。

  しかし、バルセロナのサッカーは物足りなかった。フィルポとデストが5トップの両翼としてボールを受ければチャンスが生まれるのだが、それ以外では攻め手に欠けていた。

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