■ワールドカップ予選の準備を粛々と
「成田での入国時に、どこで待機するのかを明記して検疫に提出しました。その行動予定に従って生活をするということで、(自主待機とは)基本的な考え方としては『緊急事態宣言』が出ていたころと思ってもらえればいいと思います。生活に必要なスーパーへの買い物などは許されていますし、マスクを着用して外をジョギングすることもできます」
ことしの日本代表は、3月のミャンマー戦(ワールドカップアジア2次予選第6節)を皮切りに、モンゴルとのアウェー戦、6月のタジキスタン戦、キルギス戦(ともにホーム)を経て、9月には「アジア最終予選」に突入することになっていた。だが3月11日になって3月の試合が延期になり、4月1日には6月の2試合も延期になった。
6月5日、アジアサッカー連盟(AFC)は2次予選の残り4節を10月と11月に開催し、最終予選を2021年3月にスタートすると発表した。一方、6月25日、国際サッカー連盟(FIFA)のカウンシル(以前の理事会に相当)は、9月に予定されている代表チームの活動日(FIFAインターナショナルウィンドウ=FIW、あるいはインターナショナルマッチデー=IMD)を、AFCなどに関しては中止し、2021年6月に予定されていた2試合分のFIWを4試合分にすることを決めた。
日本では、「緊急事態宣言」の効果で感染者が大幅に減り、6月25日に発表された感染者は全国でわずか86人だった。Jリーグの再開も決まり、「いよいよサッカー再開」の機運が高まっていたころである。9月には代表を招集できず、10月のミャンマー戦、モンゴル戦が「ぶっつけ本番」になることになったが、JFAは11月の2試合を含め、粛々と準備を進めていた。