ポルトガル対オランダの取材証
ポルトガル対オランダの取材証
時として、スタジアムへ向かう道には様々な難関が待ち受けている。ヨーロッパから南米へという豪華な取材旅行の途上で後藤さんの前に立ちはだかったのは、果たして天使か悪魔か……。

■終わりよければ……

 さて、今回は絶対に乗れないと思っていた飛行機に乗ることができたという、超ラッキーなお話です。

 2001年の3月から5月にかけて約1カ月半の旅行をしました。まず、サンドニのスタッド・ド・フランスで日本代表のフランス戦を見ました。前年のアジアカップで圧勝し、自信満々で母国に乗り込んだトルシエ監督でしたが、日本の選手たちはぬかるんだピッチにてこずって0対5と大敗を喫してしまいます。

 その後、ヨーロッパを回ってからアルゼンチンに向かい、『サッカー批評』第11号の取材をしてから、再びヨーロッパに戻って日本代表のスペイン戦を見て帰国という日程でした。スペイン戦ではトルシエ監督は守備を固めて0対1の“惜敗”に持ち込みましたよね。

 さて、フランス戦の後、僕はまずポルトまで飛んでポルトガル対オランダというワールドカップ予選の好カードを見て、それからロンドンで友人と会って、4月4日の水曜日にはチャンピオンズリーグ準々決勝のアーセナル対バレンシアを観戦。これが、ハイバリーでの最後の観戦となりました。そして、翌5日にはパリのシャルル・ドゴール空港経由でブエノスアイレスに向かうことになっていました。

アーセナル対バレンシアの記者席のチケット
アーセナル対バレンシアの記者席のチケット

 ところが、僕は飛行機の時間を完全に錯覚していたのです。バスでヒースロー空港に着いたのは、もう19時30分近く。搭乗するはずだったAF2271便はとっくに出発してしまっていました。エールフランス(AF)のカウンターに行ったら、「20時15分発の便が出ますさかい、大急ぎでゲートに向かっておくれやす」(※)と言われ、走ってなんとか2571便に飛び乗りました。パリ着は22時25分の予定です。ブエノスアイレス行きAF416便の出発は23時15分ですからもう乗り継ぎは無理ですが、何らかの理由で416便が遅れてくれれば間に合う可能性もあります。
(※注)関西弁なのは、フランス訛りの英語という意味

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