■プレミアリーグは6月8日の再開を目指す
イングランドのプレミアリーグは、6月8日の再開を目指している。残り9節の全ての試合を無観客で実施し、7月中旬にシーズンを完結。そして8月下旬から9月上旬に新シーズンを開幕する方向で動いている。プレミアリーグの全20チームは5月1日にリモート会議を開き、再開に向けての詳細を協議する予定で、中立地での集中開催などが検討されている。
オリバー・ダウデン文化相も再開に前向きで、「できる限り早い段階でのリスタートに向けて、プレミアリーグと非公式ながら話し合いを続けている。フットボールのコミュニティーを助けるためだ」と話すが、同時に「もちろん、政府のガイドラインの中で」としている。
アーセナル、ブライトン、ウェストハムは他チームに先駆けて4月27日にトレーニング施設を開放し、選手が個人練習を始めている。5月18日にはチーム練習が解禁される見込みだ。
ヨーロッパでもっとも多くの感染者が出ているスペインのラ・リーガは、早くて5月28日、遅くて6月28日の再開で調整に入っている。
ラ・リーガのハビエル・テバス会長は、再開についてUEFA(ヨーロッパ・サッカー連盟)と協議を重ね、「あらゆるシナリオを想定している。有力なのは5月28日、6月2日、6月28日の3つの日程だ」と発言。このままシーズン打ち切りとなった場合の経済的損失はリーグ全体で10億ユーロ(約1150億円)に及ぶと切実な状況を訴え、どうしても再開したい考えだ。ラ・リーガは3月10日から中断し11節を残している。
スペイン政府はロックダウン措置の段階的な緩和を発表し、選手は5月4日にも練習を始められることになった。
UEFAは各国リーグに対し、5月25日までにシーズン打ち切りか再開かの結論を出すよう求めており、主催するチャンピオンズリーグについては、各国リーグの再開を待ち、8月中の開催で調整を進めていると伝えられる。
ヨーロッパのその他のリーグでは、オランダのエールディビジとベルギーのジュピラー・プロ・リーグがシーズンの打ち切りをすでに決めている。
ヨーロッパ各国では厳しい行動制限の緩和が始まるなど明るい兆しが見えてきたが、サッカーの再開がさらなる光明となるのか。