サッカー取材の醍醐味は、90分の熱戦だけではない。スタジアムへ辿り着くまでの道のりこそが、最高のエンターテインメントなのだ。蹴球放浪家・後藤健生が世界を股にかけて体験してきた「国境の川」を巡る冒険、その後編。今回は圧倒的にスケールが違う。フェリーで2時間もかかる南米の“海のような大河”から、水しぶきと轟音が響き渡るアフリカ大陸の世界三大瀑布まで。「川」という概念を根底から覆す、規格外の絶景と越境スリル。日本の最強パスポートを片手に、いざ世界の果てへ!
■国境リオ・グランデ川、あっけない「越境」の真実
リオ・グランデの「グランデ」は「大きい」という意味です。アメリカ入国を目指す人たちにとっては、たしかに大きな川なのでしょう。
でも、高速バスはアッという間に川を渡ってしまいました。そして、アメリカ側の検問所でもほとんど検査らしい検査はなく(入国目的とか滞在予定とかきかれることなく)あっさりと入国が許可されました。訊かれたのはただ、「メキシコの肉製品は持ってないよな?」という検疫のための質問だけでした。
もちろん、僕が日本のパスポートを持っていたからです。
というわけで、深セン川もリオ・グランデ川もほとんど「渡った」という意識もないままに僕は越境してしまったわけです。
















