10月27日に行われたAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグステージ第3節。ヴィッセル神戸は敵地で大田ハナ・シチズン(韓国)と対戦し、1-0の完封勝利で無傷の3連勝を飾った。この過酷なアウェイ戦で飛び出した、FW小松蓮の魂の“足攣りヘッド”がファンの胸を熱くさせている。
本拠地サポーターの大歓声を受ける大田に、カウンターを中心に計18本ものシュートを浴びる苦しい展開。しかし、神戸は守護神・権田修一が最後の砦として立ちはだかり、最後までゴールに鍵をかけ続けた。
そのタフなゲームで1トップとしてスタメンの座を託されたのが、かつてJ2やJ3のクラブを泥臭く渡り歩いてきた28歳のストライカー・小松だった。
■ 0-0の後半38分。限界の足が引き寄せた「魂の決勝弾」
大仕事がやってきたのは、スコアレスのまま迎えた後半38分だった。
右のバイタルエリアでパスを引き出した酒井高徳が、下がりながら左足で低空の高速クロスをゴール前へ放り込む。そこへタイミング良く鋭く飛び込んできたのが小松だ。
頭の「点」だけでわずかにコースを変える、ストライカーとしての嗅覚が詰まった見事なヘディング。ボールは狙いすましたようにワンバウンドしてサイドネットへ吸い込まれ、相手GKは一歩も動けず見送ることしかできなかった。
だが、スタジアムが息を呑んだのはその直後だ。
劇的な先制点に沸き立つ「歓喜の瞬間」であるはずが、ゴールを決めた小松はピッチに突っ伏したまま、まったく起き上がることができない。
試合開始から最前線で激しい肉弾戦を演じ、豊富な運動量でピッチを駆け回ってきた男の両足は、体ごと飛び込んで頭で合わせたその瞬間に限界を迎え、激しく攣(つ)ってしまっていたのだ。苦悶の表情を浮かべながら倒れ込む姿が、この試合の壮絶さを何よりも物語っていた。



















