■ 消耗のマリノス、猛攻のアントラーズ。劇的な結末
しかし、2025年の王者・鹿島が、そのまま引き下がるはずがなかった。
後半58分、横浜FMの谷村がこの日2点目を奪って3-1とリードを広げたものの、ここから試合は双方の「総合力」と「選手層の厚さ」を問う壮絶な生存競争へと変貌していく。
真夏の過酷な気候の下、ハイペースな展開に飲水タイム前から足を攣らせる選手が続出した横浜FM。ベンチには試合を落ち着かせる「カード」がなく、守備陣の極限の疲労を解消できない。そこへ鹿島は、松村優太や林晴己といったフレッシュな快速アタッカーを次々と投入。容赦ない波状攻撃を浴びせかけていく。
81分にレオ・セアラのゴールで1点差に迫った鹿島は、85分にさらに牙を剥く。交代枠をフル活用し、徳田誉とチャヴリッチのFW2人を前線へ投下。超攻撃的布陣で、足の止まった横浜FM守備陣を一方的に蹂躙し始めた。
そして表示された11分間という長いアディショナルタイム。ついに横浜FMの堤防が決壊する。90+9分、怒涛の崩しからチャヴリッチが同点弾を叩き込むと、圧巻は90+12分。最後もチャヴリッチが泥臭く押し込み、まさかのアディショナルタイム2ゴールで4-3という信じられない逆転劇を完遂。タイムアップの瞬間、カメラが捉えたのは、両手でハートマークを作って微笑むヒーロー・チャヴリッチの姿だった。
選手交代で異次元のパワーアップを見せつけた王者・鹿島の層の厚さと、極限の消耗から悲劇の暗転を迎えた横浜FM。新時代の幕開けに相応しいエンターテインメントの裏で、あまりにも残酷な明暗がくっきりと浮かび上がる夜となった。
■試合結果
横浜F・マリノス 3-4 鹿島アントラーズ
■得点者
7分 三井寺眞(横浜FM)
11分 レオ・セアラ(鹿島)
18分 谷村海那(横浜FM)
58分 谷村海那(横浜FM)
81分 レオ・セアラ(鹿島)
90+9分 チャヴリッチ(鹿島)
90+12分 チャヴリッチ(鹿島)


















