■ 豪華すぎるハーフタイムショーと、106分に訪れた歓喜の瞬間
0-0のまま迎えたハーフタイムでは、W杯史上初となる大々的な「ハーフタイムショー」が実施された。“2R”こと怪物ロナウドとロナウジーニョを従えたマドンナを筆頭に、BTS、ジャスティン・ビーバー、コールドプレイ、そして49歳とは思えない美ボディを誇る歌姫シャキーラら、超豪華ゲストが夢の共演を果たした。
とはいえ、各アーティストの登場時こそ大歓声が沸いたものの、ややテレビ中継向けの演出に寄っていたためか、スタジアム全体の盛り上がりは今ひとつ。準備も含めて約27分という長丁場となり、賛否両論の声を残しながらようやく後半がスタートした。
後半もスペインがペースを握り続けたが、アルゼンチンの堅牢な守備ブロックをどうしても崩しきれない。決定的なピンチを迎えることはなかったが、じりじりとした時間だけが過ぎていく。90+3分にはアルゼンチンのエンソ・フェルナンデスが2枚目のイエローカードで退場となり、試合は延長戦へと突入した。
数的優位を手にしたスペインがゴールをこじ開けられるか。試合のハイライトは、延長後半の106分に訪れた。右サイドからペドロ・ポロが送ったクロスをニコ・ウィリアムズが頭で落とし、猛然と走り込んだフェラン・トーレスが豪快な左足シュートをネットに突き刺したのだ。
2010年南アフリカ大会で初優勝した際も、アンドレス・イニエスタが延長後半に決勝点を挙げている。奇しくも同じような劇的展開で、スペインが2度目の世界王者へと輝いた。
■ 試合後のメッシとヤマル、そしてちゃっかり顔を出す“トランプ劇場”
試合終了の笛が鳴った後、ピッチ上では新旧10番の美しい光景が見られた。敗れてうなだれるメッシにヤマルが歩み寄り、互いの健闘をたたえ合って熱い抱擁を交わしたのだ。サッカー界のバトンが、偉大なレジェンドから新時代の神童へと確かに引き継がれた瞬間だった。
一方、VIP席ではちゃっかりと決勝戦に顔を出していたドナルド・トランプ大統領が、勝敗の行方よりも自身の存在をアピールするかのように観衆に手を振る“トランプ劇場”を展開し、最後まで話題を振りまいていた。
3か国共催、開催期間39日間、試合数104。史上最大の規模で行われた果てしなく長い北中米ワールドカップは、比類なきポゼッション力で相手に攻撃権すら与えなかったスペイン代表(ラ・ロハ)の歓喜とともに、大団円を迎えた。新しい世代のスターも次々と台頭しており、彼らの黄金期はまだまだ続きそうだ。
■試合結果
スペイン代表 1-0 アルゼンチン代表
■得点者
106分 フェラン・トーレス(スペイン)




























