■【史上初の偉業へ】誰もが予想した「代表引退」を覆し、6度目のW杯で見せつけた衝撃

「歩くメッシ」のイメージは、アルゼンチンに3回目の「世界チャンピオン」の座をもたらした2022年カタール大会でも、その印象は変わらなかった。この大会、35歳のメッシは7得点を記録し、決勝まで全7試合にフル出場、うち5試合で「プレーヤー・オブ・ザ・マッチ」に選ばれた。リオネル・スカローニ監督の下、アルゼンチンは「メッシのために他のフィールドプレーヤー全員が走り、100パーセントの力で戦う」といった趣のチームになっており、そこにメッシの卓越した能力を加味して優勝を勝ち取った。

 だがそのメッシに、6大会目のワールドカップ(2026年大会)があるとは思えなかった。すでに3大会も「歩いて」過ごし、ついに念願の優勝を勝ち取ったことで、アルゼンチン代表も新しい時代に移っていくのではないか。カタール大会の前年、2021年にFCバルセロナからパリ・サンジェルマンに移籍していたメッシは、2023年にはアメリカのインテル・マイアミに移籍。アルゼンチン代表からの引退も近いと思われた。

 しかしメッシは出てきた。ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウド、メキシコのギジェルモ・オチョアとともに、史上初の6大会目のワールドカップに臨むことになったのである。そして、いきなりのハットトリックである。

つづく

(2)へ続く
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