■【かつての省エネ戦術】試合の終盤に突如牙をむく、恐怖の「お散歩メッシ」というスタイル
この大会のメッシのプレーは、これまで10年間以上私が彼に抱いてきたイメージを払拭するものだった。
メッシといえば、「試合の大半の時間は歩いている」という「お散歩」の印象だった。それは、アルゼンチンを24年ぶりのワールドカップ決勝進出に導いた2014年ブラジル大会で見たメッシの姿だった。
この大会のアルゼンチンはけっして良いチームではなかった。ただ、みんなが頑張っている間、まるで散歩するように試合と無関係だったメッシが、試合の終盤、アルゼンチンがどうしても1点欲しい状況になると突然動き出し、見事なゴールを決めてチームを勝利に導くというパターンだった。
身長170センチから伸びたわけではないが、当時27歳のメッシはすでに「立派」な体格になっており、とてもではないが、豊富な運動量を要求される現代サッカーの選手には見えなかった。事実、彼はほとんど走らなかった。しかし、それでも試合を勝利に導き、キャプテンとしてアルゼンチンをマラカナンスタジアムでの決勝戦まで引っ張っていく力を持っていた。




























