激闘の末にラウンド32で散ったサッカー日本代表だが、北中米ワールドカップの熱狂は続いている。優勝を争う強豪国との実力差が浮き彫りになる中、はたして日本は現在、世界のどの立ち位置にいるのか。大会を冷静に振り返り、森保ジャパンがノックアウトステージで突きつけられた「限界」と「課題」について、サッカージャーナリスト・後藤健生がひも解く。
■もはや別次元! 準々決勝以降の「世界最高峰」の戦い
2026年FIFAワールドカップは、いよいよ最後のステージを迎えている。
今大会は、準々決勝が終わってベスト4が出そろってみたら、FIFAランキングの上位4チーム、大会前から優勝候補と言われていた4チームがそのまま勝ち残ったようだ。また、得点王争いでも“候補”と目されていたリオネル・メッシやキリアン・エンバペなどの選手が期待通りに点を取ってハイレベルの争いとなっている。
こうなってみると、48もの参加国を集めて、厳しい気象条件の中、広大な北米大陸を股にかけて繰り広げられたそれまでの100試合というのは「いったい何だったんだ?」とさえ思えてくる。
開幕直後から万全の態勢で勝ち進んできたフランス。試合を重ねるたびに完成度を高めてきたスペイン。失点が多く、勝ち切れない試合が続いたものの、驚異的な勝負強さで勝ち残った前回王者のアルゼンチン。緻密なチームづくりでタレントを生かしたイングランド……。
準々決勝以降の戦いは本当に世界最高峰の激しい争いばかりだった。
一方、日本代表は南野拓実や三笘薫が負傷で欠場し、さらに久保建英も初戦で膝を傷めて戦列を離れる中でもグループステージは余裕を持って勝ち抜き、ラウンド32のブラジル戦でも前半をリードして折り返すことに成功。最後は、攻撃的な交代をしたくてもカードがない状態になって敗れ去ったものの、今大会の日本代表が「史上最強」だったことは間違いない。
ラウンド32以降の組み合わせさえ良ければ、現在の戦力でも決勝トーナメントで2つ勝って準々決勝に勝ち残ることは十分に可能だった。
だが、準々決勝以降の強豪同士の激しい戦いを見れば明らかなように、日本は現在の戦力ではまだ「優勝争い」に加われるとは思えない。
攻守の迫力、世界最高峰のFWとDFの究極の駆け引き、90分間あるいは120分間、ほとんどミスを犯さずに戦い抜く精神的なタフネス……。今の日本代表が、そのレベルの戦いを勝ち抜くのは不可能に近い。




























