■ソックス問題が生んだ“魔の時間帯”と失点
ところが、日本がさらに勢いに乗ろうとした矢先、ピッチ上で不可解な事態が発生する。事前に審判のチェックを済ませているはずの中村敬斗に対し、突如として主審からソックスの履き替えが命じられたのだ。
これにより、日本は約3分間、10人での戦いを余儀なくされる。その後、中村はなんとかピッチへと戻ったものの、この「一時離脱」によって日本の守備陣形に微妙なズレが生じ、試合のトーンが乱れてしまった。62分、陣形とリズムを完全に立て直せないまま悪い流れを引きずったその隙を突かれ、中村が戻った直後のサイドからエランガに強烈なスーパーゴールを叩き込まれ、同点に追いつかれてしまう。
■“鉄人”長友佑都の登場、そして決戦の地ヒューストンへ
1-1となった後はスウェーデンが再び勢いを取り戻し、息詰まる一進一退の攻防へ。引き分ければ勝ち点4で3位での突破の可能性があるスウェーデンは、イサクがサイドでボールを収める形とシンプルなロングボールを織り交ぜ、ゴールへの執念を燃やし続けた。
押し込まれる時間帯が増える中、森保一監督は75分、ついに動く。歴戦の勇士、“鉄人”長友佑都の投入だ。ピッチに入るや否や、大きな身振り手振りと声でチームを力強く鼓舞。日本人で唯一となる「5大会連続ワールドカップ出場」という歴史的偉業を成し遂げたベテランの存在は、疲労が見え始めたチームに絶大な安心感と闘争心をもたらした。
最終盤、スウェーデンの猛攻にさらされた日本だったが、守護神・鈴木彩艶のハイボールに対する圧巻の処理能力で再三のピンチを凌ぎ切り、1-1のままタイムアップの笛。見事にグループ2位での突破を決め、決勝トーナメント初戦の相手は“絶対王者”ブラジルに決定した。
グループステージ3試合の中で最も苦しい展開を強いられたが、目標を「優勝」に設定しているチームの視線は、すでにブラジル戦へと向けられている。
決戦の舞台は、屋内型で空調の効いた快適なヒューストンスタジアム。コンディション面での不安はない。歴代最強の呼び声高いSAMURAI BLUEは、最強の盾と矛を引っさげ、アイコニックな強豪を撃破して日本サッカー界の歴史を塗り替えることができるのか。熱狂のラウンド32、絶対に見逃せない大一番が幕を開ける。
■試合結果
日本代表 1-1 スウェーデン代表
■得点者
56分 前田大然(日本)
62分 アンソニー・エランガ(スウェーデン)









































