■ 冠水、フライト遅延、人数制限…ハプニングだらけの狂騒曲
実は今回のチュニジア戦、私は現地に行かずナッシュビルのベースキャンプで待機したのだが、現地モンテレイへ取材に赴いた記者仲間たちは、大半が地獄のような苦労を強いられていた。
試合前日には、ほぼ全員がスコールのような容赦ない豪雨に叩かれて寒さに震え、大切なパソコンを必死に守りながら屋外でバスを待ったという。しかし、来るはずのシャトルバスは一向に来ず、かといって車を手配しようにも、日本では料理宅配のイメージが強いが海外での移動手段として今や必須となっている配車サービスアプリ『Uber(ウーバー)』を開いても、車がまったくつかまらない。
這々の体で次の取材現場へ向かう羽目になったというが、ほぼ冠水し、川のようになった道路をようやくつかまえたUberの車両で強行突破したスリルに、「本気で命の危険を感じた」と語る記者もいたほどだ。
試合当日もハプニングは続く。フライトが定刻通りに飛ばず、日本戦キックオフのわずか2時間前にようやく現地空港に着陸したという人もいれば、スタジアムの記者会見場でなぜか急に謎の人数制限がかかり、中に入れない記者が出たり。とにかくスタジアム内外を問わず、トラブルと苦労話のオンパレードだったのだ。
もちろん、モンテレイにも近代的な先進都市としての素晴らしい部分もあるし、心に余裕があればメキシコならではの牧歌的な側面に癒やされるはずだ。個人的にも、この取材を通じて非常に親しいメキシコ人記者という財産もできた。
それでも、締め切りという絶対的なタスクと原稿執筆のプレッシャーを抱えた状態で、あのハプニングだらけのモンテレイに再び突入するのは、今の精神状態ではちょっと勘弁してほしい、というのが本音である。
小川選手、中村選手、そして森保監督、本当に申し訳ない。日本の勝利を心から願いつつも、我々取材班のひそかな願いは一つ。どうか「2位通過」で、インフラの整った快適なヒューストンへ連れて行ってほしいと思っている。































