「一つでも上の順位で通過するのが大事」と中村敬斗が語り、小川航基も「勝ち点3を狙いにいく」と息巻く日本代表。彼らが1位突破を決めれば次戦は再びメキシコ・モンテレイでの試合となるが、現地取材班の胸中は複雑だ。Team Camでは美しく映っていた現地モンテレイの、報道陣を震撼させた「過酷すぎるリアル」を、フリーライター・了戒美子氏が詳らかにする。
なぜ、そこまでモンテレイに行きたくないのか。それは、モンテレイの取材環境が、我々記者にとってなかなか厳しいものがあるからだ。
小川航基が「勝ち点3を狙う」と誓い、中村敬斗が「気は抜いてない」と引き締めるスウェーデン戦を前に、チームの雰囲気は最高だが、我々の体力はすでに限界を迎えつつある。
振り返れば、6月2日からの事前合宿が行われた時点で、「もうモンテレイはいいかな……」と思わされる予兆はあった。天候やピッチの状態が安定せず、毎日のように練習場を転々とさせられたのは、日本代表のW杯直前合宿としては異例の事態だった。
さらに、近年のメキシコはニアショアリング(生産拠点の国内回帰・近接化)による経済発展と急激なペソ高の影響でインフレが凄まじい。工業都市であるモンテレイの物価は驚くほど高騰しており、スタジアム周辺のちょっとした外食や移動費、ホテル代の高さには日本の取材陣も一様に困惑している。
それだけの物価でありながら、インフラは未成熟。道路の舗装状態は劣悪で、水捌けが悪いためにちょっとスコールが降るだけで歩行困難になる。当然、生水は一口も口にできず、高級ホテルであっても常に衛生面でのストレスがつきまとう。おまけに、個人的には人生で最大サイズの“あの虫(G)”に遭遇したのもモンテレイだった。































