■なぜサッカーは「番狂わせ」が起こりやすいのか
ラグビーはサッカーとは兄弟のようなスポーツだ。
1863年に統一ルールをつくる際に、ボールを手で抱えたまま前に走ることを許すべきだと考える“ラグビー派”と“それ以外”が袂を分かったのだ。だが、最初の統一ルールはその点を除いてほとんど違いはなかった。
両者がまったく違うスポーツとして発展する最初の分かれ道が1866年にサッカーのオフサイド・ルールが変更された時だった。そして、1890年にラグビーではゴールにボールが入らなくてもゴールラインの先に持ち込んでグラウンディングすれば得点(トライ)となるようにルールが変わった時だった(今ではラグビーではゴールにボールを入れることよりトライのほうが大きく評価されるようになっている)。
つまり、ラグビーでは“石の輪”にボールを通す必要がないのだ。
パスやランニングを使ってボールを前方に運ぶ動きを繰り返してゴールラインに到達しさえすれば得点になる。だから、攻撃回数や相手陣内にゴールを運ぶ回数が多ければ、それが得点に反映されやすく、ラグビーは番狂わせが起こりにくい。
ラグビーと違って、サッカーではパスがどんなにうまく、ボール保持率がどんなに高くても、それだけでは試合に勝てない。誰かが“石の輪”にボールを通さなければ勝てないのだ。























