■メキシコの不思議な街

 ところが、メキシコ市というのは高級住宅街を歩いていたかと思うと、不意にスラム街が目の前に広がるといった実に不思議な構造の街で、食べ物にしても世界中のどこにも似ていない味があって実に不思議な体験をしました。

 そして、悩まされたのが謎の腹痛です。

 空中を悪性アメーバが飛び交っているという出所不明の情報(現代風に言えば「フェイク」)もありましたっけ……。

 安ホテルに泊まっている僕たちだけではありません。衛生管理が行き届いているはずの各国代表選手団の宿舎でも下痢症状が多発していました。

 1970年大会では、大事な準々決勝の西ドイツ戦を前にイングランドの名GKゴードン・バンクスが謎の腹痛のために欠場。前回王者イングランド敗退の原因と言われました。1986年大会でも、そうした腹痛などに見舞われる選手が多数いたようです。

 狂会ツアーの面々も次々に腹痛などに見舞われました。標高2200メートルの高地で暮らすことのストレスや、連日、長距離移動しながらの観戦で疲労が蓄積するのも原因の一つなのかもしれません。

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