熱狂と不満が交錯するW杯メキシコ開幕戦【後編】「共同開催の名に値せず」試合数は米国の6分の1…デモと不満の裏に見えたW杯の真の姿の画像
ワールドカップ開催には反対意見もあるが、やはりメキシコではサッカーへの愛情が上回った。撮影/渡辺航滋(Sony α1使用)

 ワールドカップが開幕した。世界中がサッカーを通じて、喜びを共有する。サッカージャーナリスト大住良之も、現地に入って精力的に取材中。大会の様子を、現地から直送でお届けする。

■W杯開催への不満

 メキシコは世界の「サッカー狂国」のひとつであり、国内リーグの「リーガMX」は大観衆を集めて成功している。メキシコ代表は現在FIFAランキング13位という強豪ながら、多くの選手が国内リーグでプレーしており、欧州の「ビッグ5」でプレーするのが5人ほどしかいないという事実に、「サッカー狂国」ぶりが示されている。

 ただ、3回目となった今回のワールドカップには、大きな開催反対運動がある。日常生活のインフラ整備が遅れ、ただでさえ赤字のメキシコという国が、FIFAの言いなりになって大会準備に大金をかけ、そのうえに利益の大半はFIFAに吸い上げられている。国民の多くは高騰した入場券など買うことができない。大会直前まで大規模なデモが続き、その警備にまたカネがかかる。こんなワールドカップなどいらない…。

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