■東京勢が躍進か

 もちろん、川崎戦であまりゲームに出ていない寺沼星文らのセットに切り替えたことで攻撃のリズムがつくれなかったあたりは大きな反省材料だ。選手層を厚くしないと、10か月にも及ぶリーグ戦を戦い抜くことは難しい。

 優勝の可能性が消えた百年構想リーグでは、これからは経験の少ない選手を試すことなども必要だろう。

 だが、強豪相手の3連戦では腰が引けて下がりすぎることはなかった。柏戦で、本来の並びを保てなかったのも、けっして逃げたり、怖がったりしてラインが下がってしまったのではなかった。相手が、サイドから人数をかけて攻撃を仕掛けてくるのに対して、高い位置から積極的にプレッシャーをかけにいったから生まれた状況だった。

 若いメンバーが多い東京V。百年構想リーグでは現在4位と健闘。一人ひとりが経験を積んで判断力を上げて、選手層をさらに厚くすることができれば、秋からの新シーズンでは躍進も期待できそうだ。

 ACLの参加チーム数が来シーズンから拡大して、日本からはACLEに最大で5チームが、ACL2にも2チームが参加する可能性がある。そうなれば、ACL参加チームの負担は大きく増える。アジアの大会に出場しない東京Vにとっては、“選手層の薄さ”というかなり致命的なウィークポイントも克服できる可能性もある。

 鹿島を追って、百年構想リーグで2位に付けているFC東京と並んで、来シーズンは東京の2チームが存在感を高めていくのかもしれない。もちろん、都下町田市を本拠とし、現在、リーグ戦2位に付けているFC町田ゼルビアも含めて、東京勢躍進の時が来たのかもしれない。

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