■多摩川クラシコの力関係に変化
今節は、他のカードでも新しい風が吹く予感が漂う。川崎フロンターレとFC東京による「多摩川クラシコ」で、史上初の事態が起こりそうなのだ。
1999年のJ2での対戦から始まり、2000年にともにJ1初昇格して以降続く多摩川クラシコで、長らく優位に立っていたのは川崎だ。これまでの対戦で27勝9分15敗と、FC東京を圧倒している。
だが、現状の順位で上に立っているのはFC東京だ。前節は柏レイソルを3-1で破って3連勝を記録。東地区首位の鹿島に勝点3差の2位へと肉薄している。
一方の川崎は、10チーム中5位につけているものの、安定した強さが感じられない。今季90分間での連勝は1度のみ。前節も監督交代したばかりの浦和から得点できず、0-2で敗れて3連勝を逃した。
2位のガンバ大阪に勝点18もの大差をつけて優勝した2020年から昨季まで、川崎は10勝2敗と多摩川クラシコでFC東京を圧倒し続けてきた。だが、変化の兆しはすでに見えている。昨季第30節の対戦ではFC東京が1-0で勝利し、今季最初の顔合わせでも2-1でFC東京が勝利。すでにシーズンをまたいで「連勝」しているのだ。
現状でも、勢いは完全にFC東京にある。第9節のFC町田ゼルビア戦こそ無得点だったが、ここ5試合で14得点と一気にチーム力が開花した印象だ。
実は長きにわたる多摩川クラシコの歴史において、FC東京は「2連勝」までしか記録していない。両チームの状況を鑑みるに、ついに「その時」がやってくる。FC東京による、多摩川クラシコ史上初の「3連勝」だ。
東地区首位の鹿島とFC東京はわずか3ポイント差で、得失点差も「1」しか違わない。今節、首位入れ替わりの可能性はあるのか。西地区の激闘も含めて、後編では首位チームの行方に焦点を当てる。












