■導入された「マルチボールシステム」
その結果、導入が検討されたのが「マルチボールシステム」だった。試合球を7個用意し、1個を試合に使い、他の6個はピッチの周囲に待機する「ボールボーイ」が持って、試合で使っているボールがゴールラインやタッチラインを出たらただちに投げ渡してプレーの途切れる時間を短くしようというものだった。
1995年6月にスウェーデンで開催された女子ワールドカップと、エクアドルで開催された男子のU-17世界選手権(現在のFIFA U-17ワールドカップ)で試験導入されて好結果を得て、翌年から世界の各地で使われるようになる。すなわち、ワールドカップで「マルチボールシステム」が使われたのは、1998年のフランス大会からということになる。
Jリーグでも1996年に「マルチボールシステム」になった。以後、ホームクラブのユース選手や、地域の高校、大学のサッカー部などの選手たちが「ボールボーイ」の役割を果たすようになった。このシーズンのJリーグ(まだJ2はなかった)は16クラブ編成で、7クラブは球技専用競技場をホームスタジアムとして使っていたが、9クラブは陸上競技のトラックがついた競技場でプレーをしていた。ピッチは広告看板で囲まれていたが、その外にボールが出ることも多く、「ボールボーイ」が大活躍だった。






















