■「白星」のユニフォーム

 現在ブラジルのサッカーを統括する組織はCBF(ブラジルサッカー連盟)。しかしこの名称になったのは1979年と、まだ50年も経っていない。その前には、CBD(ブラジルスポーツ連盟)という組織が統轄していた。言ってみれば日本スポーツ協会(かつての日本体育協会)が、サッカー協会を兼ねていたのである。CBDは他の競技も統括していたから、ブラジルにおけるサッカーの「重要さ」が理解できるのではないか。1979年にこの組織からサッカーだけを対象とする部門が独立し、CBFが生まれたのである。

 さて、CBDの誕生は1914年(誕生したときには他の名称だったが、すぐに改称された)である。ブラジル代表の「正史」もこの年に始まる。最初の試合は、イングランドから南米に遠征してきたエクセター・シティというクラブとの親善試合だった。アルゼンチンからブラジルへと転戦してきたエクセスター・シティは、7月21日、その最終戦をリオデジャネイロのラランジャラス・スタジアム(フルミネンセ・クラブのスタジアム)でブラジル代表と戦った。

 それまで、欧州から3週間にわたる船旅の後にアルゼンチンに着いて12時間後に行われた試合で負けた以外、5勝1分けと無敗を誇ってきたエクセター・シティだったが、「ブラジル代表」は名手アルトゥル・フリーデンライヒに率いられて奮闘、2-0の勝利を収めた。得点者はオスワルド・ゴメスとオスマンだった。

 エクセター・シティは赤白縦じまのユニフォームだった。対する「ブラジル代表」が着ていたのは、全身白で、肩口に太く青い線が入ったユニフォームだった。そして以後、ブラジル代表のユニフォームは「白」となる。一時は緑と白の縦じまのユニフォームも着たが、すぐに「白」に戻った。そして1950年、地元開催のワールドカップを迎えるのである。

(2)へ続く
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