■最高の初陣の後は「アジアで1勝」しただけ
昨年、なでしこジャパン初の外国人指導者としてニルス・ニールセン監督が就任した。その初陣となった2月のシービリーブスカップではアメリカ戦を含めて3連勝で優勝。明るい前途を見たような気がした。
しかし、その後は4月の大阪でのコロンビア戦では高橋はなの終了間際のPKで辛うじて引き分けに持ち込んだものの、5月、6月の遠征ではブラジル、スペインに3連敗。そして、10月の遠征でも1分1敗……。
この間、国内組だけで臨んだE-1選手権でも台湾(中国台北)に4対0で勝利しただけで、韓国、中国とは引き分けて3位に終わっている。
これまではテスト段階で多くの選手をさまざまな組み合わせで試す段階だったし、ブラジル、スペインは世界的な強豪であり、アウェーでの敗戦は仕方がないことだったかもしれない。
だが、ニールセン監督自身「テストの期間は終わった」と公言して臨んだ今回も勝利をつかめなかったし、内容的にも不満のほうが大きい内容だった。何よりも、攻守にわたって組織ができていなかった。
あるいは、結果は出なくても、何か積み増したものがあればいいのだが、イタリア戦、ノルウェー戦を通じてポジティブなことといったら、清水梨紗の代表復帰くらいのものだったように感じる。
 
        






