■得点力では「物足りない」不動の1トップ

 得点ランキングでは第7節終了時点で伊藤と吉田、がともに6ゴールで首位に立ち、塩越と樋渡百花(ともにベレーザ)が各5ゴールで続いていた(9月23日に前倒しで行われた試合でベレーザの樋渡百花が6ゴールに到達)。

 ゴールランキング・トップタイの伊藤はI神戸に所属していたころはボランチだったが、浦和に移籍して以降、楠瀬直木監督の時代には左サイドハーフとして起用されることが多かった。さまざまなポジションでプレーできるユーティリティ-・プレーヤーである。

 そして、堀孝史新監督のチームでは伊藤は4-1-4-1の2列目で起用されることが多く、そこで自らのゴールゲッターとしての才能を発見したのだろう。

 浦和の1トップはやや手薄で、昨シーズンはDFの髙橋はながトップで起用されることもあった(高橋はその後、日本代表でもFWとしてプレーした)。

 今は島田芽依が不動のトップでプレーしているが、「得点力」という意味では物足りなさも感じることもある。だが、島田はターゲットとしてボールを収めることができるし、相手DFラインの裏を衝く動きの質も高い。そこで、前線で島田がうまくポイントをつくり、2列目の伊藤がゴールを狙うという良い関係性ができているようだ。

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