■ハマった「守備」、早かった「切り替え」

――2試合無得点だったのは、個人のアイディア不足というより、チームの戦い方の問題ですか。

後藤「第一、三笘だけじゃなくてアタッカーがボールをもらう位置が低いよね。もうちょっとゴールに近いところでプレーさせないと、せっかくの攻撃力が活きない」

大住「点は取っていないけど、上田綺世はプレーヤーとして少し良くなっているなという感じはしたんだけどね」

後藤「上田は間違いなく強くなったよ。メキシコのDFが背後からどんどん寄せてきても、ちゃんとキープできる。ただし、それもペナルティーエリアの中じゃなくて外、ゴールからだいぶ遠いところだった。それは上田のせいじゃなくてチームの問題だけど、ああいうプレーをペナルティーエリアの中でしてくれたら、また変化が出てくると思う」

大住「そういうことだよね。他にも良い点を挙げるなら、アメリカに対しても前線からの守備が開始から20分くらいまでは面白いようにハマったんだよね。攻守の切り替えも早かった。相手がGKに戻したボールまでも追いかけていくという日本の守備と切り替えの早さは、本当に世界のトップレベルだと思うんだよね。だけど、それが開始25分には止まってしまった。コンディションの問題かもしれないし、そもそもそういう守備を90分間続けることは難しいとも思うけど、守備で脚が止まってしまったとき、あるいはちょっとハマらなくなったときにどうするかという点が、チームとしても個々としても全然、足りなかった気がする」

  1. 1
  2. 2
  3. 3