■新加入の「助っ人」が同点弾
浦和は後半開始から1戦目で得点を挙げた中島翔哉を投入。アタッキングサードで神出鬼没な動きをする背番号10の存在によって川崎は苦しめられたが、フィリップ・ウレモヴィッチが危険なところをしっかりと防ぎ、大きく跳ね返したところをエリソンが強引にものにする、という形で両チームの得点の気配が濃厚に漂う時間が続いた。
浦和は72分に、新加入のイサーク・キーセ・テリンを投入。すると元スウェーデン代表の助っ人はすぐさま結果を出してみせた。74分、金子が右からクロスを入れると、ウレモヴィッチの背後からテリンが長い足を伸ばして飛び込み、試合を振り出しに戻した。
1戦目と同じく1-1になり、延長戦に突入する可能性が高まったが、試合は終盤に激しく動いた。
88分、1戦目の90+5分に同点ゴールを奪っており、4試合連続ゴール中でもある絶好調の伊藤達哉が、対応に当たっていた浦和のダブルボランチに対してドリブルで間を外し、エリア外から右足一閃。
ここしかない、というタイミングと軌道でゴールに突き刺した。
決着にふさわしい見事なゴールだったが、これで終わりではなかった。直後のフリーキックで中島がこちらも、ここしかないコースに蹴り込み、浦和がすぐさま2-2に。
意地のぶつかり合いとなり、競り合いでのコンタクトが絶えない激闘は、延長戦に突入した。
最後に上回ったのは川崎だった。西川がロングフィードをしようとしたところにラザル・ロマニッチが詰め、突如として川崎にエリア内でのビッグチャンスが到来。大関友翔のシュートは西川がなんとかブロックしたものの、跳ね返ったボールを大関が回収し、駆け上がってきた伊藤にパス。仕掛けた伊藤が倒されると、レフェリーの笛が響き、PKとなった。宮城が決めきり、これが決勝点に。
浦和が猛攻を続けたものの、川崎は足を止めずに守り、山口瑠伊も好守を続け、ついにタイムアップ。準決勝は川崎と柏、横浜FCと広島という組み合わせとなった。
川崎フロンターレ 3-2 浦和レッズ
■得点
18分 エリソン(川崎)
74分 イサーク・キーセ・テリン(浦和)
88分 伊藤達哉(川崎)
90分 中島翔哉(浦和)
96分 宮城天(川崎)



