
8月6日にサッカー天皇杯4回戦が行われ、FC東京が2-1でセレッソ大阪に競り勝ち、9大会ぶりのベスト8に進んだ。その立役者となった長倉幹樹の“絶品スルーパス”に称賛の声が相次いだ。
J1リーグ戦では、24試合を終えた時点で勝点29(8勝5分け11敗)の14位と、下位に低迷しているFC東京。だが、6月以降は天皇杯2試合を含めた公式戦8試合を5勝1分け2敗と調子を上げた状態で、この試合を迎えた。その中で特大の輝きを放ったのが、6月7日に浦和レッズから期限付き移籍で加入したFW長倉だった。
すでに青赤のユニフォーム姿でリーグ戦4試合(スタメン2試合)に出場して2得点。新天地のファンの心をつかんでいた25歳はこの日、4-4-2の2トップの一角としてスタメン出場した。そして前半を0-0で折り返した後の後半10分だった。
中盤左サイドでボールを受けた長倉は、ワンタッチで前を向く。次の瞬間、右足アウトサイドでボールにスピンをかけながらのスルーパス。相手センターバックの間を通し、裏のスペースへ走り込んだ仲川輝人の足元へ完璧なラストパスを届けた。
フリーの状態でGKと1対1となった仲川は、ワントラップした後に右足シュート。相手GKに触られながらもゴールネットを揺らし、価値ある先制ゴールを奪った。