■「負けていなかった」ヘディング

大住「そうかもしれないね。僕が印象に残った選手を挙げるなら、安藤智哉だな。彼のプレーには驚かされたね。香港戦も悪くなかったと思ったけど、韓国戦の出来は本当に素晴らしかった。守備は安定しているし、何しろ最後まで全然、疲れた様子を見せずにやっていたもんね」

後藤「すごく淡々というか、飄々とプレーしていて、相手に当たられても平気な顔をしているし」

大住「ヘディングは強いし、それからパスも慌てて出さないで、相手を引きつけたり、いなしてから出すことも、ちゃんとできる。もしかしたら本当に来年のワールドカップに行く選手になるかもしれない。ケガだとか、いろいろな選手に状況の変化が起こりうるわけだけど、安藤だったら今の日本代表のトップの選手たちの中に入れても、十分にできるんじゃないかな、という気がした」

後藤「大住さんの評価は、すごく極端だからなあ」

大住「守備陣では荒木隼人もすごく良かったと思う」

後藤「荒木はあれくらいできると思っていたけど、安藤がここまでできることには驚いたけど。少なくとも韓国戦の前半は、3バックの全員がヘディングで負けていなかった」

大住「そうだよね」

後藤「ただ、安藤はナ・サンホにスピードで仕掛けられると苦しかったけど」

大住「ちょっとスピードが不安かもしれないね」

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