
地球の温暖化が止まらない。危険な暑さだけではなく、自然災害の発生など、人類規模で問題が噴出している。生活の一部であるスポーツ、ひいてはサッカーおいても、さまざまな問題が顕在化し、対応に多くの人々が追われている。温暖化の地球においてサッカーが持続し、発展するために、今後、夏場の試合をどうするべきか。サッカージャーナリスト後藤健生が緊急提言!
■1925年以降「変わらない」ルール
1863年にロンドンの13のフットボール・クラブが集まって協会(ザ・フットボール・アソシエーション)を創設して、最初の統一ルールを定めた。そして、その後20年ほどの間に次々と新ルールが付け加えられていった。
ゴールキーパーが定められ、ゴールにはクロスバーが取りつけられ、オフサイド・ルールが大きく変わり、ペナルティーエリアが設けられ……といった具合だ。そして、1880年代には現在のルールとほとんど同じようなルールが完成し、以降は1925年にオフサイド・ルールが大きく変わったくらいで、サッカーというスポーツは昔のままのルールを使っている。