オフサイド以外は「19世紀」と同じルール、存続のために求められる「ミニ・フットボール」の導入と「シーズン制」の変更【夏サッカーは「ルール」を見直すべし】(4)の画像
本来、サッカーは「冬のスポーツ」。今後、時代と環境に即した変化が必要となってくる。撮影/渡辺航滋(Sony α‐1)

 地球の温暖化が止まらない。危険な暑さだけではなく、自然災害の発生など、人類規模で問題が噴出している。生活の一部であるスポーツ、ひいてはサッカーおいても、さまざまな問題が顕在化し、対応に多くの人々が追われている。温暖化の地球においてサッカーが持続し、発展するために、今後、夏場の試合をどうするべきか。サッカージャーナリスト後藤健生が緊急提言!

■1925年以降「変わらない」ルール

 1863年にロンドンの13のフットボール・クラブが集まって協会(ザ・フットボール・アソシエーション)を創設して、最初の統一ルールを定めた。そして、その後20年ほどの間に次々と新ルールが付け加えられていった。

 ゴールキーパーが定められ、ゴールにはクロスバーが取りつけられ、オフサイド・ルールが大きく変わり、ペナルティーエリアが設けられ……といった具合だ。そして、1880年代には現在のルールとほとんど同じようなルールが完成し、以降は1925年にオフサイド・ルールが大きく変わったくらいで、サッカーというスポーツは昔のままのルールを使っている。

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