後藤健生の「蹴球放浪記」第269回「周囲の観察で間に合った『激論』開始時刻」の巻(1)夜の天皇杯は「大阪」ではなく「京都」、昼の遺物は「万博」ではなく「超国宝」の画像
「超国宝」展のチケット。「超混雑」で、入場まで雨の中で待たされました。提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生は、旅とサッカーの試合には通じるものがあると考えている。この2つには、綿密なプランと、周囲の状況確認、危機管理…が必要だからだ。今回は、6月10日のサッカー日本代表の試合後についてリポートする!

■夜行バスで「東京」に戻れない

 放浪(旅)はサッカーの試合と同じです(な、わけないか……)。

「なぜ」って? 綿密な計画(ゲームプラン)が必要で、かつ、周囲の状況確認と危機管理が必要で、臨機応変の判断が必要だからです。

 6月10日のワールドカップ・アジア3次予選最終戦が大阪・吹田で行われることが決まってから、プランを考えました。

 吹田で19時35分キックオフの試合ですと、試合が終わって監督記者会見が終わると、23時近くになってしまいます。従って、夜行バスで東京に戻ることはできませんから、大阪近辺で1泊することになります。

 まず、考えたのは翌日のスケジュールです。

 翌11日には天皇杯の2回戦が行われることになっていました。昼のうちに東京に帰って、首都圏で天皇杯を見るというのが最も普通の選択です。

 しかし、僕は「せっかく関西に行っているのだから、関西での試合を見たいな」と思ったのです。

 関西では京都、大阪(セレッソ)、神戸で天皇杯の試合があります。しかし、神戸で試合を観ると、夜行バスの出発がギリギリになってしまいます。その点、東京に近い京都なら深夜まで東京行きのバスはたくさん走っていますから、延長戦になっても間に合います。そして、京都便はバス料金が安い(最低で2500円なんていう席もあります!)。それに、サンガスタジアムbyKYOCERAで試合を観る機会は少ないので、京都で試合を観ることにしました。

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