
サッカー日本代表のワールドカップ・アジア地区予選が終了した。すでに本大会出場を決めていたチームは、この6月シリーズを、どのように活用したのか。そこで得た輝かしい未来につながる「希望」と、北中米ワールドカップで勝ち上がるための「課題」は何か? ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が語り尽くした!
■「点が取れない」逸材に追試
――エースFWが欲しいとのことですが、候補はいますか。
後藤「細谷真大は今回の招集に続いてもう1回、E-1という追試があるだろうね」
大住「細谷は良いものを持っているんだけどねえ」
後藤「良いプレーをするんだけど、点が取れないんだよね」
大住「総合的に考えたら、町野が一番良いかなという感じがするんだけど。やはり前であれだけ体を張って、ガンガン走ってくれるし、ヘディングで点も取ってくれるからね」
後藤「そうだけど、上田もヘディングは強いよ」
大住「そうだね、総合的には上田が一番の能力を持っているかもしれない」
後藤「この序列をひっくり返すような選手が出るといいけど、そうはならないだろうなと思いながら見ていたよ」
大住「ジュビロ磐田からベルギーに行った後藤啓介があと10キロくらい体重が増えたらなあ。エースなきチームで30点はすごいんだけど、やはりエース不在は一番の課題だよね」
後藤「サウジアラビア、オーストラリアくらいの相手になると点を取れないというのでは困るよね」
大住「とはいえ、アジアの最終予選だからねえ。前回の最終予選では、1試合2得点どまりだったんだよ。3点取れた試合はなかったんだから」