
【明治安田J1リーグ 第18節 横浜F・マリノスVS鹿島アントラーズ 2025年5月25日(水)14:03キックオフ】 撮影/原壮史(Sony α-1使用)
■7連勝と7連敗の「伝統の一戦」
Jリーグ創設時のメンバー「オリジナル10」で降格経験がないのは、横浜F・マリノスと鹿島アントラーズのみ。
33年続く伝統の一戦は、クラシック、と銘打たれている。しかし、今シーズン、鹿島は首位、マリノスは最下位という両極端な現状に。さらに、7連勝中の鹿島と7連敗中のマリノス、という構図でもある。
水曜日のヴィッセル神戸戦で、今シーズン最も気持ちの伝わる試合を見せたマリノスだが、1-2で敗戦という結果に終わった。しかし、その戦う姿勢でサポーターとの絆を確かめた彼らは、この試合でも立ち上がりから勢いよくプレー。
気持ちや頑張りだけでは結果を手に入れることができない、という事実を突きつけられた神戸戦を経て、この日のマリノスは戦術的な部分で工夫も。
FWでありつつ、その献身性で鹿島を支える大黒柱の鈴木優磨に対し、オフザボール時にも加藤蓮がマンマークでつき、攻撃の起点となるプレーを許さず。
ボールにかかわる場面でも強いコンタクトで前を向かせず、いわゆるキーマンを試合から取り除く、といった状況を作り出した。その徹底ぶりに、鈴木が加藤に対し、苛立ちをあらわにメンチを切る(にらみつける)場面もあった。
そんな中、4分には永戸勝也のゴールで先制に成功。13分と27分にはヤン・マテウスがゴールを奪い、スコアは3-0に。
まさかの展開となった鹿島は、強く寄せてくるマリノスの戦い方を逆手に取り、サイドへの大きなボールを多用してチャンスを量産してゆく。
チャンスメイクで苦しめられていた鈴木も、フィニッシャーとしての動きを増やし、決定機にかかわってゆくようになった。
それでも、マリノスはトーマス・デンが何度もシュート機会寸前でのクリアに成功。
36分にレオ・セアラのゴールが生まれたものの、ゴールはその1つのみ。2点リードで前半を終えた。