■川崎が見据える「世界的なレベルに合わせていく」

 竹内強化本部長にまずは参加に至る考え方とメリット・デメリットについて聞けば、「現状、いろいろな賛否両論があると思ってます」と話したうえで、認識について答える。まず、「コストの部分だとか、それが本当に若手の育成につながるかが議論の内容だと思う」とするが、「世界を見ても、基本的にそういうリーグがあります」と話し、日本だけでなく、世界に開かれたサッカー界の中での若手の出場機会と指導者の育成、そして、これから出てくる若い世代の育成の部分でのメリットを説く。
 また、表層的な試合出場だけでなく、才能ある選手が年齢以上に高い舞台で活躍できる未来図を描いているという。
「世界を見れば、15・16歳ぐらいでU21のリーグに出ていて、クラブとして、トップとアカデミーが一緒になってそういう場に人材を送り込んでいる。だから、ストレッチをどんどんかけて、できれば、高校3年生の18歳の選手はもうこっち(トップチーム)に来てて、15・16歳の若い子がプレミアでしっかり戦えるとかね。そういう先を見据えた時に、何がいいんだろうと。“次の世代”がしっかり出てくるというような、ちょっと先を見据えた議論を、クラブとしてはずっとしてきました。
 だから、(若手選手の)出場機会が単純に少ないからって言うよりかは、これをしっかり形にして本来の世界的なレベルに合わせていくっていうのが、僕らのクラブを目指すところだろうと。そういう議論の中で、多少お金がかかってしまうとか、人材が増えるとか、そういうのはあるんですけど、そこは経営層にしっかり理解してもらって進めてきた」

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