【J1川崎を取材して感じた「育てる力と心」とは(15)】森谷賢太郎スタッフがクラブにもたらす有形無形のつながりとは。投げかけた質問への「そうでしたっけ……」の答えで気づかされた存在感の画像
川崎フロンターレの森谷賢太郎さん 撮影:中地拓也
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 5月18日、川崎フロンターレの選手が新しい取り組みを始動させた。在籍9年目となる家長昭博がホームゲーム7試合にそれぞれ41人を招待する企画「AKI41 スペシャルシートwithインフォマート」を実施すると発表していたが、セレッソ大阪との試合でそれがついに具現化したのである。

「川崎に何か還元できたら」
 家長は麻生グラウンドでそう話し、「川崎に何か還元することはけっこうずっと考えていた」とも明かすが、そのきっかけについて「(森谷)賢太郎が戻ってきたことがきっかけです」と説明していた。森谷賢太郎さんはかつて選手としてこのクラブでプレーしていたが、引退して今季から強化部スタッフに就任。クラブを通じて、「強化部と事業部をつなぐ役割「事業部連携担当」として、クラブ、選手、行政やパートナー企業の皆様、地域の皆様、そしてファン・サポーターの皆様をつなげていくために尽力していきたい」とコメントを発表していた。
 その意気込み通りに、選手の考えていることを見事に具現化。クラブと街を、選手とサポーターの潤滑油になってみせた。

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