■「選手の思いを形にするのは楽しい」

 森谷さんが今回の企画で見せた働きは幅広い。選手の意見を聞いてから、クラブ内外でさまざまな協力を得られるように奔走した。さらに、家長が招待者にプレゼントするグッズ製作にもアイデアを出し、その際にはユーチューブにも出演した。
 いざ招待するとなった18日には、子どもたちをアテンド。喜びと興奮でなかなかまとまりきれない中で、一つ一つ丁寧に説明してはグッズを手渡し、そして、思い出に残るように言葉を発していった。
 子どもたちの中にはもらったばかりの特製トートバックを森谷さんに差し出して「サインして!」とねだる子も大勢いた。しかし森谷さんは、「せっかく家長選手からもらったんだから、もったいないよ」とゆっくりと話しかけ、別の物にサインしてあげていた。今も人気を誇る元選手ではあるが、今はスタッフ。立てるべきは選手であると、その行動が雄弁に物語っていた。
 そんな森谷さんに聞けば、「選手の思いを形にするのは楽しい」と笑顔を見せる。そして、「自分一人でやったわけじゃなくて、森澤くん(=クラブ広報)とかが手伝ってくれた。みんなで実現にこぎつけたので、サッカーと同じです」とも語ってみせた。

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