■現地で感じスタッフの愛情

 この準々決勝は明らかにフロサポの声の方が断然大きかったですね。エリソン選手の開始4分の先制点に、みんな「やれる!」と俄然自信が出たはず。でも、この初戦から120分の激闘に。PK戦にはなりたくないというその思いも、キャプテン脇坂泰斗選手の決勝点によって回避され、安心することができましたね。
 この試合のPOMは山本悠樹選手。自身がPOMに選ばれた感想を聞いてみると、「いや、渋い選出だなと思いましたけど、評価してもらえたのはすごい嬉しい。ただ、どっちに転んでもおかしくない試合だった。課題も山積みなので、短い時間でも次の準備をしっかりやっていきたい」と話してくれました。
 そしてこの試合の時、いつもUとどろきでのホームゲーム時に流れている曲がゴール後や勝利後に流れたのです。広報の佐藤さんに聞いたところ、「各クラブに“フェイバリットソングはあるか?”と聞かれたので、ウォーミングアップの時に『ナンバーワン野郎』と『CRAZY GONNA CRAZY』、ゴールが決まった時に『Basket Case』、勝利時には次につながるから『明日も』をかけてほしいとお願いしました。今日は3回も『Basket Case』が流れて、勝利していいタイミングで『明日も』が流れてよかった!」と話してくれました。できるだけ、ホームの雰囲気を届けたいというクラブスタッフさんの愛情をここでも感じました!
 準々決勝の勝利を見届け、オフィシャルツアーの皆さんは後ろ髪を惹かれる思いで帰国の途につく方も多かったでしょう。帰国するサポーターさん、MC仲間の奥田明日美さんからも「こもりんに思いを託しました!」との熱い気持ちをもらい、さあ、次の準決勝、準々決勝よりより強くアウェイの雰囲気になると思うけど、どうにか勝利を見届けたいという思いが強くなっていくのでした。
 準々決勝アル・ナスル戦への前日会見に長谷部監督と一緒に臨んだのは橘田健人選手。「強い相手に勝つこと。それがサッカーの面白いところ。自分たちが恐れずに強気でいく。ここまで非常に多くの人が関わってこの場所に来ている。その人たちのためにも全力で戦いたい」と話すと、地元メディアからの「アル・ナスルは素晴らしい選手がたくさんいますが、明日は勝てると思っていますか?」という質問には、力強く「勝てると思っています!」との答え。
 さらに、「東アジアのチームが1チームしか残っていませんね?」という質問にも「最後(優勝)に残るのはどちらにしろ1チームなので、そこを目指していきたい。」と、表情は冷静でも言葉には熱い気持ちが表れていました。

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